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原題 The C.I.A. Doctors: Human Rights Violation by American Psychiatrists
著者 Colin A. Loss
ページ数 352ページ
分野 精神医学/心理学/軍事
出版社 Manitou Communications
出版日 2006/2/1
ISBN 978-0976550808
本文 アメリカの精神科医により、過去65年にわたって行われてきた広範囲で組織的な人体実験という名の人権侵害。それは、一部の常軌を逸した医師たちではなく、第一線の優秀な精神科医、心理学者、薬理学者、神経外科医、大学医学部によって引き起こされ、実験への資金を提供していたのはCIAや陸・海・空軍だった。情報公開法の下、CIAから入手した1万5000ページにもおよぶ資料から、衝撃の事実が浮かび上がる。

ナチス・ドイツで人体実験を行っていた科学者を秘かに米国に迎え入れる「PAPERCLIP計画」、梅毒患者をあえて治療せずに観察した「タスキージーでの梅毒研究」、化学・生物兵器研究のために行われた「放射線実験」、LSD、感覚遮断、電気ショック、脳への電極埋め込み、催眠などを用いた洗脳実験計画のほか、「自己洗脳」によって暗殺者となった事例として、サーハン・サーハン(ロバート・ケネディ暗殺)やマーク・デイヴィッド・チャップマン(ジョン・レノン暗殺)についても書かれている。

巻末には実験計画に関する実際の文書コピーをはじめ、著者が調べ上げた資料の情報も掲載されていて、事実に圧倒され、背筋が寒くなる一冊。