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原題 London’s Burning: True Adventures on the Front Lines of Punk, 1976 - 1977
著者 Dave Thompson
ページ数 344ページ
分野 音楽史・伝記
出版社 Chicago Review Press
出版日 2009/5/1
ISBN 978-1556527692
本文 日本でも多数の翻訳書が出版されている「ロック本の大御所」デイヴ・トンプソンの原点がうかがえる一冊。パンクに夢中になるあまり寄宿学校を中退し、ロンドンのレコード店で働きながら16歳の多感な青春時代を送っていた著者が、1976年5月から1977年7月にかけて目の当たりにしたパンク黎明期の記録である。

シド・ヴィシャスとたわいもないケンカをしたことや、ゲイリー・ホルトンにからかわれたことなど、いちパンク・ファンの少年だったからこそとらえることができたパンク・ロッカーたちの素顔や、見たことをありのままに綴っており、伝説的なパンクの先駆者たちを神格化した類書とは違い、当時の空気感をそのままに伝えてくれる。

さらに、パンクという音楽を生んだ土壌、すなわち、当時のイギリスが直面していた社会問題と、それらに関するさまざまな矛盾に対して若者たちが憤りを募らせていった様も描かれており、パンクを多方面から、深く理解することができる。

音楽ファン必読の作品。