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原題 Where to Drink Wine: The essential guide to the world's must-visit wineries
著者 Chris Losh
分野 グルメ
出版社 Quadrille Publishing Ltd
出版日 2018/9/20
ISBN 978-1787132252
本文 世界中にあるワイナリーのうち、お勧めのものを紹介した本。国別、地方別、都市別に細分化し、多数のワイナリーを紹介する。ワインにとって産地は非常に重要なものであり、家庭で飲むワインと、作られたその土地で飲むワインの味は全く違う。その点を何よりも強調する著者が、世界で最も高所にあるワイナリーから海すれすれの場所にあるワイナリーまで訪れて作った、ワイン愛にあふれる本。

本書の構成は、以下のとおり。
-国名(例:フランス)――その国のワインについての簡単な説明
--地方名(例:シャンパーニュ)――その地方の概要、採れるブドウ品種の説明等
---都市名(例:ランス)
----ワイナリー(例:シャンパーニュ・ポメリー)――各ワイナリーの解説

ワイナリー解説の部分では、オーナー、歴史、ブドウ畑の広さなどの概要説明とともに、ワイナリーツアーの有無など、実際訪れた時に役立つ内容も掲載する。
ところどころに、豆知識的なコラムが挿入されている。

原書は文字情報中心で、写真はなくところどころにイラストのみ。読み物というよりは、どちらかというと辞書のように使える本。ワインが好きでこれからワイナリー巡りをしてみたい人、すでにしている人で他の国/地域にも行ってみたい人が一冊手元に置いておくと役に立つだろう。世界のワインや生産者についてであれば日本でも出版があるようだが、実際にワイナリーを訪れるためのガイドという観点での書籍は珍しく、貴重な一冊と言える。