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原題 Prophezeiungen uber das Ende der Welt(Prophecies of the End of the World)
著者 Fabio Ribeiro de Araujo
ページ数 256ページ
分野 預言/黙示録/歴史
出版社 Kopp
出版日 2009/5/1
ISBN 978-3938516935
本文 この度の突然の世界金融危機は、政治家や経済専門家、メディアを大変驚かせたが、果たしてこれは予測できなかったのだろうか? 著者の答えは「ノー」。はるか昔から予見できていたと言うのだ。その証は専門家や政治家が思いもつかなかい、古代の預言の中にあった……。

著者は本書で、ラテン語や古フランス語、古イタリア語、古ポルトガル語、ドイツ語など、さまざまな言語から翻訳した預言を紹介する。『レゲンダ・アウレア(黄金伝説)』や『ミラビリス・リベル(驚異の書)』に収められた預言、アロイス・イルルマイヤー、ノストラダムス、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ジョアッキーノ・ダ・フィオーレ、修道士アドソ、サヴォナローラ、ナポレオンなどが残した予言だ。また、古代エジプト人や、中国の賢人、中世ヨーロッパ人などの、あまり知られていない預言についても触れる。

すべての預言に共通するのは、楽観的なものではない、ということだ。数々の内戦や、共産主義革命、宗教弾圧などをぴたりと言い当ててきたこれらの預言は、地球規模の自然災害とそれに続く第3次世界大戦の勃発を訴えかける。

南北アメリカ大陸の古代先住民は、しばしば太陽が空から3、4日姿を隠すときのことについて言及している。マヤ、アステカ、インカの神話や、バビロニア、アッシリアの文書、スカンジナビアのサーガ、アフリカ部族の伝説、あるいは古代インド、中国、日本、オーストラリアの伝説も同様だ。これはいったいどういうことなのか? 気象変動は差し迫った“ポールシフト”の前兆なのだろうか?