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原題 Empowerment: The Art of Creating Your Life as You Want It(第2版)
著者 David Gershon, Gail Straub
分野 健康/自己啓発
出版社 Sterling Ethos
出版日 2011/2
ISBN 978-1402764554
本文 著者のガーションとストローブ夫妻は、1981年にEmpowermentプログラムを発案し、その後、世界中の人々に指導を行ってきた。ガーション氏はクリントン時代のホワイトハウスのアドバイザーを務めたこともある。潜在能力を引き出す「Empowerment」の指導は人気が高く、特にガーション氏の著作は10カ国以上の言語に翻訳されてきた。その中でも大ベストセラーとなったのが本書だ。

本書は、人気のEmpowermentプログラムをセルフワークで行えるようまとめたものだ。人生において「もっと幸せになりたい」と思うのは簡単だが、それならば「どうなりたいか?」を明確に決めておくことが大事だと著者はいう。旅に出る前に目的地を決めようというわけだ。パート1では自分の中のネガティブな思い込みを払拭し、パート2で具体的に「どうなりたいか?」を深めていく。セルフワークであるため、要所要所で自分への問いかけがあり、答えていくうちに気持ちがすっきりとして、「こうなりたい」というビジョンが見えてくる。心の声を探り、充分に内観しながらすべてのワークを終えた頃には、自分で定めた目標・ビジョンに向けてまっすぐに歩むことができるだろう。

本書の効果はそれだけにとどまらない。パート3では、目標に向かって歩んでいく旅をどうやって続けるか、いかにモチベーションを保つかといった点を説明し、しっかりとアフターケアをしてくれる。本場ニューヨークのEmpowerment Instituteを訪れる機会がなくても、本書さえあれば、自己啓発の権威である夫妻のテクニックに充分に触れることができる。