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原題 Beatles vs. Stones
著者 John McMillian
分野 音楽
出版社 Simon & Schuster
出版日 2013/10/29
ISBN 978-1439159699
本文 1960年代、ふたつの世界的なバンド、すなわち、愛すべきビートルズと悪がきローリング・ストーンズはバトルを繰り返していた。当時、作家トム・ウルフは彼らを評して「ビートルズはあなたを抱きしめたい」、「ストーンズはあなたの街を燃やし落としたい」グループと書いている。彼ら自身はお互いをライバルではないとしていたし、ライバル関係はメディアが作ったものだと言っていた。しかし、大西洋の両側で彼らが商業的成功と音楽における信頼の獲得度を競っていたことは事実だ。

著者は、音楽マネージャーの存在が、いかにふたつのグループのライバル意識をかき立て、彼らをお金を生み出す機械にセットしていったかを紹介する。リバプールにおける激しい淘汰の波にもかかわらず、ビートルズはどのようにキュートで愛すべき存在とされていったのか。対照的に、ほとんどのストーンズのメンバーがロンドン郊外出身なのに、なぜ跳ねっ返りの危険なグループとされていったのか。

さまざまな関係者のインタビューが掲載されており、ビートルズの命名の由来やストーンズが麻薬で逮捕された当時のことなど、エピソード満載。