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原題 Putin and the Oligarch: The Khodorkovsky-yukos Affair
著者 Richard Sakwa
分野 歴史/政治
出版社 I.B. Tauris
出版日 2014/2/28
ISBN 978-1780764597
本文 2003年10月、石油業界大手ユコス社のトップだったミハイル・ホドルコフスキーが逮捕される。これはロシア現代史におけるターニングポイントとなった。当時、ホドルコフスキーは世界でも指折りの金持ちで、人を動かす力もあった。また、彼の会社ユコスは世界を目指して巨大化し、かつ金を生み出す体勢を整えつつあった。しかし、どう見てもサクセスストーリーになるはずだったまさにそのとき、彼は官憲に拘束される。そして法廷に立つこと2回、ショウのごとくその罪は世界に公開され、服役14年の判決を受けた。

本書ではユコスという会社の興亡をたどるとともに、より広く、ロシアの石油産業の発展にも目を配る。著者は、エネルギーのスーパーパワーとなることがロシアにとっては緊急の課題であったこと、天然資源依存への疑問がある一方、体制を維持しロシアを支えるにはエネルギーの貸与が不可欠であることを指摘する。また、ソビエト計画経済から市場経済にシフトする間、プーチンとビッグビジネスがどのような関係にあったのかも検証している。