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原題 Muse: Out of This World
著者 Mark Beaumont
分野 音楽
出版社 Omnibus Press
出版日 2014/2/12
ISBN 978-1783050185
本文 2012年ロンドンオリンピック閉会式。大会公式ソング「Survival」を壮大に歌いあげたのが、英国を代表するロックバンドMuseだ。イギリス南西部沿岸の小さな町ティンマスで生まれたMuseは、ボーカル兼ギターのマシュー・ベラミー、ベースのクリス・ウォルステンホルム、ドラムのドミニク・ハワードの3人。結成からおよそ17年。Museは大舞台で独特のロックを派手にぶちあげ、そのすごさを世界中に見せつけた。

ジャーナリストで、デビュー当時からMuseを知る著者は、メンバーとの交流やインタビューを通じて知り得たすべてを本書に詰めこんだ。メンバーが音楽に触れるようになったきかっけやバンド結成のエピソード、1999年のデビューとその後の音楽活動、着々とその地位を確立していきながらも繰り広げられたクレイジーな生活……。アルバム制作の裏話やツアー漬けの日々、メンバーの癖や趣味、名声を獲得するまでの葛藤や人間としての成長など、Museについて知りたいことはすべてここにある。

また、各アルバム収録曲の意味や背景、レコーディング手法やこぼれ話が非常に詳しく述べられているのも魅力的。解説を読みながら曲を聴き直していけば、Museの魅力を再発見できる。