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原題 Why Dirt Is Good: 5 Ways to Make Germs Your Friends
著者 Mary Ruebush
ページ数 208ページ
分野 健康/医学/子育て
出版社 Kaplan Publishing
出版日 2009/1/6
ISBN 978-1427798046
本文 現代社会に生きる私たちには、「汚れ=罪・悪」「清潔=無実・良」という固定観念がある。それに対して著者は、常に清潔を求める私たちの過剰な強迫観念や抗菌性石鹸の使用が、実は私たちを病気にしているのだと反論する。抗菌性製品の常用が、抗菌薬耐性菌の発生を促しているかもしれないとして、代わりにただの石鹸と水で手を洗うことを勧める、といった具合だ。また、赤ちゃんが何かを床から拾って口に入れるのを見ると、母親はハラハラするものだが、赤ちゃんに口で「探検させる」ことは、実は健康な免疫システムの発達を促進させることになるという。少しのほこりなどは問題ないのだ。

本書は、一般的な概念と違い、ほこりや細菌のプラス面に注目した本であり、多少のほこりや細菌にさらされることによって、私たちがいかに健康になれるか説明する。微生物学、免疫学の専門家である著者の、医学的裏づけのあるアドバイスを特徴とし、免疫システムの仕組みを解説するとともに、それを健全に発達させるための5つのルールをあげる。

1)わざとほこりを食べさせよう:細胞を鍛えるブートキャンプ
2)免疫システムの力を失わないためには、使うこと:免疫システムを鍛えよう
3)超強力な細菌を発生させない:できる限り抗菌性製品を避ける
4)簡単な方法で免疫をつける:蘭h接種は常に更新を
5)「自然の力でどうにかする」ことをまず考えよう

潔癖性の多い日本人にも、もっとおおらかに生活することがかえって免疫力向上につながるんだというメッセージが、説得力を持って伝わるだろう。