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原題 Posters: A Global History
著者 Elizabeth E. Guffey
分野 Reaktion Books
出版社 文化/デザイン
出版日 2015/2/1
ISBN 978-1780233710
本文 路上の壁や電信柱、電車の中吊りからオフィスの待合室に至るまで、ポスターは世界各地のあらゆる場所に存在する。しかし、それがいつ始まり、またどのような変遷を辿ってきたのかを知る人は少ないだろう。本書では、このポスターという媒体が登場した19世紀末のヨーロッパから始めて、世界の各時代でそれが果たしてきた役割について、多数のフルカラー画像を含む180以上もの図版と共に考察していく。

ポスターは当初から単なる宣伝という役割にとどまらず、ある種の「アート」として大衆に受け入れられていた。そして、リトグラフ(石版画)技術の確立とともに19世紀末に爆発的に普及し、やがて政治的プロパガンダや社会的アピールといった多様な役割を担うようになる。

現代においても、ポスターは決して「役割を終えたメディア」ではない。デジタル技術が全盛を迎え、人々から「身体性」が喪失している中にあって、ポスターは優れたその「身体性」によって人々に訴える力をもっており、今や新たな黄金時代を迎えている。

ロートレックの作品やチェ・ゲバラの肖像といった有名なものから、現代パレスチナの殉教者を表したものまで、各種ポスターを眺めながら、時代の流れ、各地の動きに思いを馳せてはいかがだろうか。