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多田桃子

訳書名 『三連の殺意』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『神話の遺伝子』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『ロマンス作家の恋のお悩み』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


翻訳ストーリー

 今月、落ちていたどんぐりを苔の上に置いて、発芽を待つことにしました。十年ほど前からミニ盆栽(林檎・花梨・柿・柘榴など実のなる木ばかり)をベランダで育てているのですが、とりあえず十年間一鉢も枯れずに自然と苔を生やし、小さいながらも気まぐれに実をつけてくれているので、そろそろ長年夢見ていたどんぐり盆栽に挑戦してもいいのではないかと思い立ったのです。どんぐりを発芽させてひたすら水をやっていたら、たぶん十年か二十年後には小さな木になって、さらにはまたどんぐりが結実した姿を見られれば幸運です。

 子どものころ、どんぐりが好きでした。よく遊びにいっていた動物園のはじにある林でどんぐりを拾い集め、ティッシュで磨いて、背の高さや色の濃さ順に並べては眺めて過ごしていたように思います。そうしたマイペースな時間の過ごしかたに慣れていたからか、幼稚園に入ったばかりのころ、無口でした。みんなが話す言葉に反応しようとはしていたはずですが、言葉はすごい速さで流れていってしまい、置いていかれるような感覚になっていたのかもしれません。そんななか、当時一週間か二週間ごとに一冊ずつ手元に届いていたシートン動物記と世界の童話の絵本シリーズを読んでいるときが、いちばん心の落ち着く時間でした.本のなかの言葉や挿絵はずっとそこにあって、いくらでも読み返しては細密な絵のすみずみまで探険できる、まるで時間の流れの速さが違う自由な森へ、別世界へ入っていけるような安心感がありました。

 どこにいても本を読むのは自由だと思って、大学生のときには動物生産学を学びながら、海外の好きな作家の小説を原書で読んでいました。まだ日本語に訳されていなかった作品やシリーズの続きを読めるようになって、うれしかった。原書で読んでいた本の日本語版が出ると、そのこともうれしかった。そんなようなささやかな喜びがきっかけで、翻訳を学び始めました。

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