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JAPANESE WRITERS'HOUSE

出版翻訳の舞台裏Column

トランネット会員の翻訳ストーリー

ヤナガワ智予

訳書名 『FUTURO RETRO マーリア・シュヴァルボヴァー写真集』
訳書出版社 株式会社青幻舎




翻訳ストーリー

 小学生の頃、図書室の床にペタンと座って本を読むのが好きでした。寄木張りの床の香りと背中の本棚の本の匂いが、なんとも心地良かったことを思い出します。4年生だったかな、ある日手に取ったのは『怪盗ルパン全集1巻/奇巌城』(ポプラ社)。そう、あのルパン三世のじっさま(わかります?)、怪盗アルセーヌ・ルパンが主人公の推理小説です。私は、すっかり夢中になり、誕生日やクリスマスにおねだりしたり自分のお年玉を使ったりして全30巻を揃えました。今でも、私にとっては特別な図書です。
 それから紆余曲折、大人になった私は同時通訳者を目指しますが、自分に向いていないと思い始めていました。そんな折に出会った1冊の本。日本語で書かれているのに、ストーリーがどうにも頭に入ってきません。何とか読み終えたものの、私の眉間には最後までシワが寄ったままでした。後にそれが、映画化もされたホラーコメディ小説の邦訳本だったことに気付き、原書を読んでみてびっくり。すごく面白かったのです。翻訳の良し悪しが、その本の運命を決めてしまうことを知りました。小学生の私が怪盗ルパン全集にハマったのは、翻訳が上手だったから……。目から鱗の瞬間でした。
 ほどなくして、トランネットのオーディションを受け始めました。もちろん落ちてばかり。でもリーディングのお仕事で随分鍛えられ、数年前にようやく訳本を出す夢が叶いました。出版翻訳はジグソーパズルのよう。状況把握や事実確認のリサーチをしまくって、やっと見つけたピースがピタリとハマったときの達成感ったら……! 訳者にしっかり寄り添い支えてくださる担当コーディネーターの方々にはいつも助けられ、また学ばせていただいております。原作者が最初から日本語で書いたかのような翻訳を、がモットーです。いつの日か、私の訳書をきっかけに誰かが読書を好きになる、なんてことがあればいいな。小学生の私と『怪盗ルパン』のように……。

十倉実佳子(第156回イタリア語Job Shop作品入賞者)

第156回 Job Shop 作品入賞

訳書名 『最高においしいワインの飲み方』
訳書出版社 株式会社エクスナレッジ

 


翻訳ストーリー

 イタリア語を学ぼうと決めたのは高校生の頃。映画や本の影響が大きかったと思います。その頃の自分は、翻訳家になるのが「運命」だと信じていました。高校の卒業文集にはお気楽に「イタリアに留学後、〇〇先生のような翻訳家になる」と綴っているくらいですから。今から思えば、よくこれほど大それた夢を恥ずかしげもなく宣言できたものだと思います。しかし、留学で自分の実力不足を思い知り、あっけなく自信喪失。大学卒業後しばらくはイタリア語から遠ざかっていました。
 あるとき戯れに応募した英語の翻訳コンテストで賞をいただくことがあり、これを機に通信教育で翻訳の勉強を始めました。講座が終わった後も独学で勉強を続け、イタリア語の勉強も再開。そしてコンテストやオーディションに挑戦するようになるのですが、最終選考まで残ることはあっても、「最後の1人」にはずっとなれませんでした。そんな折、Job Shopで珍しくイタリア語の翻訳者が募集されていたので、力試しのつもりで応募してみたところ、運よく採用されたのです。それが本書“Il Piacere del Vino”でした。ワインの知識に自信のなかった私は図書館からワインの本を山のように借りて調べ、それでも解消できない疑問点はワイン関係の仕事をしている友人やソムリエをしている知人に尋ねました。原文で不明瞭な部分はイタリア人の友人に相談し、また、トランネットのコーディネーターさんとチェッカーさんにもずいぶん助けていただきました。こうして初めての翻訳書を出させていただくに至ったのですが、これもひとえに皆さま方にお力添えいただいたおかげです。本当にありがとうございました。
 このお仕事をきっかけに、少しずつ翻訳のお仕事をいただけるようになっていますが、翻訳者としてはまだまだスタートラインに立ったばかり。たゆまずに努力を続け、丁寧な仕事を心がけたいと思っています。

片神貴子

訳書名 『THE WORLD AT NIGHT 世界の美しい夜空』
訳書出版社 株式会社玄光社


翻訳ストーリー

 翻訳の仕事に興味をもったのは、20年ほど前、電機メーカーを退社して、一生続けられる仕事を探しているときでした。そんな折にトランネットが設立されたことを知り、さっそく入会。オーディションに応募したところ、訳者には選出されませんでしたが、後日、美術書の翻訳原稿を校正する仕事を依頼されました。これが出版翻訳での初仕事です。
 大学で物理学を専攻していたこともあり、当初から科学児童書を訳したいと思っていたのですが、この分野は翻訳点数そのものが多くありません。どうすれば仕事を得られるものかと思案していたところに、チャンスが巡ってきました。オーディションに太陽系をテーマにした児童書の課題が出題され、幸いにも翻訳者に選ばれたのです。この1冊が名刺代わりになって、その後もこの分野の仕事がもらえるようになりました。細々ながらも途切れずに仕事を続けてこられたのは、科学児童書というニッチな分野を専門にしたからだと自覚しています。
 現在は子ども向け・一般向けの科学書翻訳に加え、サイエンス誌とナショナル ジオグラフィック誌の翻訳も行っています。子育てもようやく一段落したので、理系のバックグラウンドを活かしつつも、今後は大好きな建築や美術に関する課題にも応募していきたいと思っています。幅広い分野の翻訳に挑戦できるのが、トランネットの大きな魅力です。
 最後に今回の訳書について。この夜空の写真集は単に美しいだけでなく、写真に添えられたキャプションも読み応えがあります。ただ、著者は英語ネイティブではなく、専業の物書きでもないので、文章に少々癖があり、訳すのに苦労しました。加えて、事実確認が必要な箇所も多く、別件の翻訳も同時進行していたため、当時はかなりひっ迫した状態でした。なんとか期日内に仕上げられたのは、美しい写真が発する癒しパワーと、担当コーディネーターの方による的確なチェックのおかげです。ありがとうございました。

市ノ瀬美麗

訳書名 『ビューティフル・ボーイ』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『第三の扉』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『二度目のチャンスをあなたと』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


翻訳ストーリー

 初めて翻訳という仕事を意識したのは、大学生の頃でした。本と英語が好きという単純な理由で文学部の英文科に入ったのですが、課題でイギリスやアメリカの文学作品を読むことがあり、訳書と照らし合わせて予習をしているときに、気がつくと「私だったらこんなふうに訳すだろうな」と自分なりの訳文を考えていました。そこから、翻訳という仕事っておもしろそうだな、楽しそうだな、と思ったのを覚えています。
 それから数年後、運とご縁に恵まれ、トランネット様を通じて初めて翻訳のお仕事をいただき、翻訳者としてデビューさせてもらうことになりました。それもロマンス小説のシリーズを3冊! その後もありがたいことに継続してお声をかけていただき、ロマンスだけではなく、いつか訳してみたいと思っていたミステリーや映画原作本など、10年ほどの間に様々なジャンルの作品に携わってきました。もともと「好きなことを仕事にしたい」という思いがあり、毎日大好きな本(小説)に関わることができて、本当に幸せでした。(幸せといえば、4年ほど前から猫を飼い始めたのですが、寒い時期に膝の上に乗ってくる猫をなでながら翻訳作業をするのも至福の時間です。)
 最近では、映画や海外ドラマも大好きなので、数年前から映像翻訳の勉強を始め、ようやく少しずつですが字幕翻訳のお仕事をいただけるようになってきました。出版翻訳も映像翻訳もできる翻訳者として活躍するのが夢ですが……もともと不器用というか、要領が悪いもので、プロとして両立できるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。それでも「好き」の気持ちを原動力に、今後も日々精進していきたいと思います。

多田桃子

訳書名 『三連の殺意』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『神話の遺伝子』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


訳書名 『ロマンス作家の恋のお悩み』
訳書出版社 株式会社オークラ出版


翻訳ストーリー

 今月、落ちていたどんぐりを苔の上に置いて、発芽を待つことにしました。十年ほど前からミニ盆栽(林檎・花梨・柿・柘榴など実のなる木ばかり)をベランダで育てているのですが、とりあえず十年間一鉢も枯れずに自然と苔を生やし、小さいながらも気まぐれに実をつけてくれているので、そろそろ長年夢見ていたどんぐり盆栽に挑戦してもいいのではないかと思い立ったのです。どんぐりを発芽させてひたすら水をやっていたら、たぶん十年か二十年後には小さな木になって、さらにはまたどんぐりが結実した姿を見られれば幸運です。

 子どものころ、どんぐりが好きでした。よく遊びにいっていた動物園のはじにある林でどんぐりを拾い集め、ティッシュで磨いて、背の高さや色の濃さ順に並べては眺めて過ごしていたように思います。そうしたマイペースな時間の過ごしかたに慣れていたからか、幼稚園に入ったばかりのころ、無口でした。みんなが話す言葉に反応しようとはしていたはずですが、言葉はすごい速さで流れていってしまい、置いていかれるような感覚になっていたのかもしれません。そんななか、当時一週間か二週間ごとに一冊ずつ手元に届いていたシートン動物記と世界の童話の絵本シリーズを読んでいるときが、いちばん心の落ち着く時間でした.本のなかの言葉や挿絵はずっとそこにあって、いくらでも読み返しては細密な絵のすみずみまで探険できる、まるで時間の流れの速さが違う自由な森へ、別世界へ入っていけるような安心感がありました。

 どこにいても本を読むのは自由だと思って、大学生のときには動物生産学を学びながら、海外の好きな作家の小説を原書で読んでいました。まだ日本語に訳されていなかった作品やシリーズの続きを読めるようになって、うれしかった。原書で読んでいた本の日本語版が出ると、そのこともうれしかった。そんなようなささやかな喜びがきっかけで、翻訳を学び始めました。

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