ブックレビュー
| 原題 | In A Different Key: The Story of Autism |
|---|---|
| 著者 | John Donvan, Caren Zucker |
| 分野 | 医学・心理学 |
| 出版社 | Crown |
| 出版日 | 2016/1/19 |
| ISBN | 978-0307985675 |
| 本文 | 75年前、はじめて「自閉症」と診断されたドナルド少年。本書は、彼とその家族の物語を皮きりに、いまだ誤解の多いこの障害の実情、そして、自閉症者を持つ家族の闘い、彼らを支える教育関係者、法律家、医療従事者等、さまざまな人々の奮闘を描きだす。 また、自閉症を巡るさまざまな論争や闇の部分にも触れる。自閉症は増えているのか? 予防接種が自閉症を引き起こすのか? 意志疎通困難者がキーボードなどを使う際に、ファシリテイターが腕または手を補助する「ファシリテイティッド・コミュニケーションを巡るスキャンダル。自閉症児へのLSD投与等々……。 親しみやすいエピソードをちりばめつつ、家族が辱められ、自閉症者が施設に閉じ込められていた時代から、自閉症を障害ではなく違いととらえる新たな理解が生まれるまでを見事に概観した一冊。 |