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原題 When Artists Curate: Contemporary Art and the Exhibition as Medium
著者 Alison Green
分野 Reaktion Books
出版社 美術/歴史
出版日 2018/5/14
ISBN 978-1780239330
本文 プロのキュレーターではなく、アーティストがキュレーターをつとめる展覧会が増えている。アーティストは、キュレーションをおこなうことにより、芸術を取り巻く体制を批判する役割を担う。また、展覧会作りに自身の創造性を遺憾なく発揮させることもできる。実際、これまでに数々のアーティストが、さまざまな実験をとおして、展覧会をどう作るか、どう体験させるかについて、人々の理解を変容させてきた。

アーティストの視点で考えれば、展示はアート制作の一部だ。こうした考えを理解すれば、アートの歴史はまったく違ったものに見えてくる。

本書では、ダニエル・ビュラン、ゴシュカ・マキュガ、トーマス・ヒルシュホルン、ローズマリー・トロッケル、ヒト・スタヤル、アンディ・ウォーホル、フェリックス・ゴンザレス=トレスなど、数多くの有名アーティストたちの作品や展示を幅広く考察。展覧会の見方や、展覧会についての考え方を変えてくれる一冊。