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原題 Let’s Talk about Sleep: A Guide to Understanding and Improving Your Slumber
著者 Daniel A. Barone
分野 精神医学
出版社 Rowman & Littlefield Publishers
出版日 2018/1/15
ISBN 978-1538103982
本文 睡眠に悩まされている人は驚くほど多い。統計によれば、アメリカでは、慢性的な睡眠障害を抱えている人や、夜に何度も目が覚めてしまう人が5000万~7000万人もいる。成人の30~35%が不眠症を患い、25人にひとりが睡眠薬を常用し、成人の3分の1強が定期的な睡眠不足を訴えているのだ。こうした睡眠障害にまつわる医療費の総額は年間およそ160億ドルと推測されており、それ以外にも欠勤や生産性の低下など、睡眠障害に関連した要因で発生する間接的な経済損失もある。

そもそも私たちは、どうして眠る必要があるのだろう? 眠っている間に、何が起きているのだろう? 眠っている間にも脳が活動を続けていることはよく知られているが、心のほうはどうなのだろう? 夢とは何だろう?

本書は、睡眠について誰にでもわかる平易な言葉でわかりやすく説明しながら、こうした問いに答えてくれる。また、治療として日常的に使われている睡眠障害の対処法も盛り込みながら、睡眠についてわかっていること、うまく眠れなくなる要因、どうすればよく眠れるようになるかを解説。さらに、偉大な科学者や思想家が睡眠を語った言葉についての考察も満載で、睡眠についての知識を楽しく提供してくれる。