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原題 Food Adulteration and Food Fraud
著者 Jonathan Rees
分野 ノンフィクション/食品/社会問題
出版社 Reaktion Books
出版日 2020/01/13
ISBN 978-1789141948
本文 食品を専門とするアメリカの歴史学教授Jonathan Reesが、世界の食品業界における混ぜ物処理や偽装を分析し、その驚くべき実態を紹介する。

私たちは、日ごろ口にする食べ物についてどれほど知っているのだろうか? アメリカで起こった蜂蜜の産地偽装スキャンダル、中国に密輸された40年前の冷凍 「ゾンビ」 肉、イギリスで販売された馬肉の混入した牛肉。これらの事例は、食品偽装や意図的な混ぜ物処理が世界中で増加していることを示し、消費者はこうした違法行為をますます懸念するようになっている。

著者は、全世界規模の食品流通における混ぜ物処理や偽装行為の複雑な仕組みや、その驚くべき影響を調査している。世界中のあらゆる種類の食品を取り上げながら、食品汚染、政府による規制の役割と有効性、安価な食品に騙されないための私たちの心構えについて説明している。この本は、私たち消費者にこの問題に対する重要な洞察を与えてくれるだろう。