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原題 The Culture of Vanlife
著者 The Rolling Home, Calum Creasey, Lauren Smith
分野 アウトドア/旅行/クルマ
出版社 Lanoo Books
出版日 2019/03/27
ISBN 978-9401449779
本文 キャンプ仕様に改造したバン(キャンパーバン)で旅をするバンライフ。少ない予算と溢れるほどのイマジネーションで移動可能な夢の家をじっくりと作り上げて、世界中を旅する。車を停めた場所が家になる。家族でも恋人同士でも一人旅でも。週末だけの旅でもいいし、終の棲家だというものもいる。車の形も大きさも内装も人それぞれだ。バンライフは徹底的に人生を楽しむための自由と可動性を提供してくれる。
「バンで旅をしていると何日もシャワーを浴びられなかったり、手が油だらけだったり、銀行口座が空っぽになったりするけど、いつでも笑顔でいられるんだ」とCalum Creaseyは言う。キャンパーバンで旅することは、ロマンチックな展望を(時にはロマンチックどころじゃない人生の中で)持ち続けるための気の効いた方法のひとつなのだ。
 Calum CreaseyとLauren Smithは1996年型フォルクスワーゲン・トランスポーターを改造したキャンパーバン「The Rolling Home」で、2010年からヨーロッパ中を何万マイルも旅し、2015年にクラウドファンディングで費用を募って旅の写真集を出版した。最初は1500冊だけだったが、その後、数万部を売り上げ、「The Rolling Home」はバンライフブームの代名詞になった。
 以前は変わり者の趣味に過ぎなかったバンライフがどうしてこれほどポピュラーになったのか? 本書では、季刊誌「The Rolling Home Journal」のクリエイターたちが、示唆に富んだエッセイや、見ていると旅に出たくてうずうずしてきそうな数々の写真を通して、バンライフの文化、様々なキャンパーバン、旅する人々、旅する場所などバンライフの魅力を余すところなく紹介する。