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原題 Being
著者 Ben Renshaw
ページ数 232
分野 経営/ビジネス自己啓発/社会
出版社 LID Publishing
出版日 2020/01/18
ISBN 978-1912555420
本文 朝起きたとき、あなたはまず何を考えるだろうか。「きょうの天気は?」「コーヒーにしようか、それとも紅茶にしようか?」、「きょうは誰と会う約束だったっけ?」その多くは、自分の「行動」に関することである。自分の「心構え」に目を向けるひとは少数派だ。

わたしたちは生まれてから、「行動」によって評価を受け続けている。はじめて言葉を話せば両親から褒められ、学校のテストで高い点数をとればよい成績となって返ってくる。これは社会に出ればなおさらだ。仕事の出来ばえが直に、昇進や報酬といった評価となって生活に昇華される。

あらゆることがデジタル化され、社会が目まぐるしく変化する現代。「行動」で評価されて育ち、働き、なおかつ、やるべきことを多く抱える現代人が、自然と「行動」を優先させてしまうのは自明の理かもしれない。だが著者はここで、警鐘を鳴らす。人間性を見失う、ひいては、ひとがあなたから離れていく、と。

「行動」ではなく「心構え」こそ肝心だ。本書はそう説き、リーダーであれば備えるべき6つの「心構え」を示す。6つの原則は、Googleなど有名企業の幹部の体験談を織り交ぜ紹介され、説教臭さとは無縁。その言葉は読者の胸に実感として素直に落ちる。実践するための具体的手段も示されており、一般論に終始する他のビジネス書とは一線を画す。説得力と実践性の両面において秀逸な一冊。