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原題 Dare to Jump
著者 Cedric Dumont
ページ数 136
分野 自己啓発
出版社 Lannoo
出版日 2020/11/24
ISBN 978-9401468961
本文  本書では幼少から空飛ぶことを夢にみて、スカイダイビングやベースジャンプ、ウイングスーツ・ジャンプといった危険と背中合わせのスポーツに魅せられた筆者が、自分の経験を通して恐怖を克服し最高の自分を引き出すための3つのパワースキル、幅広いマインドセット、とぎすまされた集中力、信じる力を紹介している

 ベテランのベースジャンパーもほかのエクストリームスポーツのアスリートも誰もが認める暗黙のルールが自己認識だ。自分自身を知れば覚悟をもってリスクを冒し、道を究め、自分を変えることができる。これは高度なパフォーマンスを目指すプロフェッショナルにも当てはまる。自分のパフォーマンスにポジティブな力を加えたかったら、まずは己を知ることが肝心だ。

 筆者のように極限のスポーツに従事する者でも恐怖は感じる。精神障害のせいでもないし、血の通わないミュータントというわけではない。自分自身と身の回りに意識的に対処するにはネガティブな恐怖ではなくポジティブな恐怖を使うのだと言う。これには高度の自己認識が必要だ。自分の限界、どの程度恐怖心をやりくりできるか、を知る必要があるし、しっかりした判断を下す能力も必要である。

 恐怖を乗り越えた先に存在するのがフローの領域である。フローとは意識の向く方向が限定されベストなパフォーマンスを発揮できる状態である。その結果、創造性が向上し、発想が豊かになり、学習プロセスが加速し、記憶力や幸福感が増大する。仕事にしても何にしてもパフォーマンスが上がり、満足感や充足感を味わうことができる、と筆者は主張する。

 何事にもリスクは伴う。すべてのリスクを冒す必要はないが、好機をつかみ進歩するためには避けて通ることはできない。リスクを計算できれば物事はうまく運び良い結果を得ることができる。また自信にもつながる。最後に人生を振り返ったときに「おれはやったぞ!」という満足感を得ることもできるだろう。