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原題 LOGGED IN AND STRESSED OUT
著者 Paula Durlofsky
ページ数 192
分野 心理学、自己啓発、社会問題
出版社 Rowman & Littlefield
出版日 2020/12/21
ISBN 978-1538126677
本文 SNSやネット社会、デジタル機器への依存がメンタルヘルスに与える影響を解説し、心の健康を保ちながらSNSと付き合う方法を説く。

臨床心理士として18年以上のキャリアをもつ筆者が、SNSによってメンタルバランスを崩した患者のエピソードなど自身の経験から得た実話をあげ、具体的なケースの分析や治療のプロセスを解説する。本書に出てくる事例は、不安やうつ、妬み、家族や恋人との離別や不倫、他者との比較や社会的な歪み、トラウマなどさまざまだ。章ごとに異なるストーリーとともに解説が進められていく構成のため読み進めやすい。さらにそれらに対する実践的なアドバイスや考え方のヒントが数多く紹介され、すぐにでも日々の生活の中に取り入れられる内容となっている。

本書は、「デジタルデトックス」などの一面的なアプローチでSNSを悪者扱いするのではなく、SNSやデジタル機器との適切な距離感や心のあり方を見直すことの重要性を説く。これからの時代の、デジタルとの「前向きな共存」のための指南書としても読むことができる。


昨今話題となっている「SNS疲れ」に対し、人間の心理の仕組み上、なぜSNSがメンタルヘルスに悪影響をもたらす恐れがあるかを解説しつつ、「マインドフルネス」も含めたアプローチでより良いSNSとの付き合い方に読者を導いてくれる。SNSをやっているものの、SNSによって幸せになっているのだろうかと疑問に感じたり、不安や嫉妬などネガティブな感情に苛まれることが多い読者にとって、日々のSNSとの付き合い方を見直し、習慣を変えるきっかけとなる一冊である。