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原題 Career Self-Care
著者 Minda Zetlin
ページ数 272
分野 ビジネス自己啓発、心理
出版社 New World Library
出版日 2022/04/28
ISBN 978-1608687329
本文  「誰よりも長い時間、頑張って働かなければ」強くそう思い込んで仕事をしていませんか。仕事を始める前から終わりもしない「To Doリスト」を作り上げていませんか。
壁にぶつかるとあれこれ頭をひねって頑張って乗り越えようとしていませんか。仕事でも家庭でも新たな目標ばかり次から次へと立てていませんか。

 体調を崩したりケガをしたりしても痛みを薬で紛らわせて仕事を続けたり、睡眠時間を削ったりしてまで働こうとする人たちを、この社会は称賛してしまいがちです。
そんな社会だから、自分は生身の人間であり、休みが必要なだと声高に主張するにも勇気が必要。セルフケアなど「大げさだ」とさえ思われてしまうことも・・・。

 そんな社会に向けて、筆者は自分のウェブサイトに自らのつらい体験や、普段心がけていることを公開し始めました。すると不思議なことに自分が好きなことや、家族のために使える時間が取れるようになりました。たまに締め切りに間に合わなかったり、メールの返信に時間がかかったとしても、大問題ではないと思えるようになったのです。

 さて、そうなるにはどうすればよいのでしょうか。
かつて1980年代に「シンデレラコンプレックス」という言葉がはやりました。将来のフィアンセは焦って探さなくてもそのうち現れる、という考えです。しかし、今、上司や配偶者やパートナーが皆さんの頑張っている姿を見て休みをくれたり、やるべきことをかわりにやってくれるだろう、という幻影を抱いたとしてもそれがかなうことはまずありません。

自分のケアできるのは自分だけです。他の人の責任ではありません。

 本書にはその方法がいろいろな観点から紹介されています。例えばFOMO(Fear of Missing Out)からJOMO(Joy of Missing Out)。機会を逃してはいけないと何にでも頑張ってしまいがちですが、それを逆に楽しみに変えてしまう方法。困った上司や仲間はどこにもいるものですが、そのような人たちへの対処の方法。仕事以外での体験を仕事に生かす方法などなど、20以上にもわたる秘訣が並んでいます。心に迷いが生じたり、心がくじけたり、優柔不断に陥ったり、長い一日に苛まされたりした時に、自信をもってやる気を取り戻すためにヒントとなる知恵が満載です。