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原題	中国兵器事典
著者	蔣豊維
分野	社会科学／歴史／参考図書
出版社	積木文化（台湾）
出版日	2007/7/23
ISBN	978-9867039569
本文	中国の長い歴史の中で使われてきた多数の武器を写真とともに紹介している本書だが、出色は、各種武具の撮影を台湾高尾にある「郭常喜兵器藝術文物館」で行っていることだ。郭常喜氏は映画『グリーン・デスティニー』で使われた名剣「青冥劍」の製作者であり、台湾の数少ない刀匠で、4000余りの武具の収集家でもある。一枚一枚の写真は非常に美しく、武具の形態も一目瞭然でわかりやすい。武具に付された解説も懇切丁寧である。本書が武器の正確な記録にとどまらず、その武器の主である英雄に光をあてている点も特筆すべきだろう。秦の始皇帝と「秦王劍」、三国志の関羽と「青龍刀」をはじめ、多数の武器をその持ち主とともに紹介しており、歴史小説の読者、あるいは、三国志のゲームに燃える若者にまで広くアピールできる内容になっている。写真に加え、コミカルな漫画、図解などが多用されていることも、無味乾燥になりがちな解説を味付けるのに役立っている。事典であるにもかかわらず、血湧き肉躍る歴史読み物ともなっており、楽しみながら中国悠久の歴史や文化に触れることができる。

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