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原題 Eco-Fascists: How Radical Conservationists Are Destroying Our Natural Heritage
著者 Elizabeth Nickson
分野 政治/環境問題
出版社 Broadside Books
出版日 2012/10/16
ISBN 978-0062080035
本文 北部アメリカにおける過激な環境保護政策、いわゆる『エコファシズム』がもたらしている問題を描き出す。環境のためにと行われる極端な規制や法律が人々を苦しめ、最終的には環境までもダメにしているという著者の発見はこれまでの環境政策に対する認識を根本から覆す。

著者の調査内容は衝撃的だ。過激な環境保護論者がアメリカの地方政治で力を増し、規制を増やしていった結果、人々が生活できなくなる。結局それまで森林の管理をしていた人々もいなくなってしまい、森が荒れ果て、ついにはアメリカ全体の経済まで脅かす。NPOの調査によるデータや自身の足による調査を交え、そんな恐るべき構図が世界のさまざまな場所、さまざまな種類の環境保護政策において起こっていると著者は主張する。

緑豊かな島で自然と共に暮らしている著者自身の体験談も交えながら、政治論的な切り口だけでなく、より親近感を覚えられる筆致で『エコファシズム』の問題を描き出した1冊。