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原題 Food in Art: From Prehistory to the Renaissance
著者 Gillian Riley
分野 歴史/食/美術
出版社 Reaktion Books
出版日 2015/3/4
ISBN 978-1780233628
本文 紀元前2万年頃のスペイン・アルタミラ洞窟に残るバイソンの壁画、古代メソポタミアのビールを飲む人を描いた彫刻、古代ギリシャ・ローマの植物画、魚介類の生々しいさまが描かれたモザイク画、パン売りを描いたフレスコ画、中世ヨーロッパの華やかな祝宴料理、鳥を丸焼きする少年、病院の厨房で料理する修道女、ワインあるいはビールの醸成具合をテイスティングする修道僧、動物を解体する肉屋を描いた油絵、スケッチ画、装飾写本……。

食の歴史家である著者が、先史時代の史跡から近世ヨーロッパにかけての芸術の中から、人間と食べ物のあり方を切り取った。そうした作品には、人々がどのように食物を栽培し、狩猟・捕獲し、保存し、取引し、調理し、提供していたのかについての詳細な情報が満載だ。さらに、キリスト教美術における果物の象徴的な意味や、中世の装飾写本、ステンドグラスや葬祭モニュメントまで、食物と神話、宗教、伝説との関係も探っている。

目で観て楽しく、読み応えのある、芸術から読み解く食文化の歴史書。