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原題 Art & Ecology Now
著者 Andrew Brown
分野 芸術/環境
出版社 Thames & Hudson
出版日 2014/5/20
ISBN 978-0500239162
本文 人類が地球環境に及ぼす影響を表現する芸術作品は、現在では多様な形でつくられ、幅広い媒体で紹介されている。「ここ5年ほどで、環境は芸術の世界で主流となった感がある」と著者は言う。

本書では、1960年代、70年代生まれを中心とする95人の芸術家による作品を、340点に及ぶ画像とともに紹介する。まえがきでは、芸術という様式の中で自然がどのようにとらえられ表現されてきたか、歴史的な背景を踏まえつつ1960年代以降の芸術の潮流を詳説。後に続く章では、表現方法やテーマへのアプローチによって、「Re/View」、「Re/Form」、「Re/Search」、「Re/Use」「Re/Create」、「Re/Act」の6分野に分けて作品を掲載していく。後の章にいくほど、自然環境の変化に対するコミットメントの度合いが高くなる構成になっている。

古くから議論されてきた芸術的・倫理的問題――芸術は現実世界からの逃避であるべきか、世界に直接的に関わるべきか、芸術家は客観的であるべきか、積極的に問題の改善に向けて関与すべきか――についても取り上げる。

「芸術」と聞くと、「何か特別な高尚なもの」ととらえがちだが、我々が暮らしの中で直面している、または直面していくであろうさまざまな問題を考える際のツールとしてその枠組みを使ってみると、今までは思いもつかなかったアイデアが出てくるかもしれない。