ブックレビュー
| 原題 | DO IT TODAY |
|---|---|
| 著者 | Darius Foroux |
| ページ数 | 169 |
| 分野 | 自己啓発 |
| 出版日 | 2021/12/03 |
| ISBN | 978-1983184529 |
| 本文 | 英語には「Never put off till tomorrow what you can do today.（今日できることを明日に延ばすな）」という諺がある。日本語にも「思いたったが吉日」や「善は急げ」、「好機逸すべからず 」など、迅速な行動をとり、時宜を得たタイミングを逃さないことの重要性を説く格言は少なくない。 だが言うは易く行うは難しであろう。「今すぐじゃなくてもいいだろう」「お金がかかるし」「もうちょっと調べてからにしよう」東西古今の別なく、あれこれと口実を並べ立てながら、やるべき事を先延ばしにする習慣が抜けない人は数多い。後から振り返ってみると「ああ、あの時やっておけばよかった」と、大きな後悔の念に駆られた経験は誰にでもあるだろう。 しかし人生は短く、限られており、行動を躊躇しているようなヒマはないというのが著者の主張だ。本書の目的は、いつまでも行動に移せないという悪癖の裏側にある根本原因を解明し、それを解消することにある。 本書は、先延ばしの悪い癖を直すために、まずは「悪い例」をしっかり示してくれる。自分のことを言われているように感じる読者もいることだろう。そして多くの人が気づいているとおり、インターネットやスマートフォンの存在が、先延ばし癖を増長させていると著者は説く。ついスマートフォンに手が伸びてダラダラと怠惰な時間を過ごしがちな人は、あらためて自分の習慣を省みるいいきっかけを与えてくれる。 本書を通じて、いつも物事を先延ばししてしまい、作業を始められない状態を改善することで、労働生産性が向上し、メンタルヘルスの改善にもつながると著者は主張する。日々の多忙な業務に追われ、過度にストレスをため込むことは本人にも、周囲の人にも不幸なことだ。 毎日の日常生活を意義深いものにし、幸せを感じながら、人生を楽しむことを目指す一冊だ。 |
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